2022年12月09日配信

今週の美容ルーティン
「美容とは皮膚に入るものを、深く知ること」

vol.006 白髪染めの危険度レベル。知らないと損する髪知識

こんにちは、イタリア・ミラノに暮らす美容家のYUKAです。
もうミラノの街はクリスマス一色!この時期はイタリア人も忘年会やクリスマスでひとと会う機会が多く、ミラネーゼたちは美容やヘアケアに気が入っています。町の中心の大聖堂広場には美しいクリスマスツリーも飾られ、華やかに冬の夜を彩っています。

さて本日も、師走だからこそ大切な、美容とヘアケアのお話しです。前回の美容ルーティンコラムは「白髪染めと白髪の関係」でした。

白髪の主な原因、それは人間の体と切っても切り離せない「活性酸素」。
そしてひとえに白髪染めといっても、手軽さを売りにする市販の白髪染めから、美容室で使われるプロ仕様のものまでさまざまな種類があります。
それらは全て同じように頭皮に有害なのでしょうか?
今日はそんな「白髪染め」の種類と危険度のレベルについてお話します。

活性酸素にも有毒レベルの種類がある

私達の体をウィルスや毒から守ってくれると同時に、増えすぎてしまうと健康な細胞まで攻撃し老化させてしまう「活性酸素」。この活性酸素には大きく分けると4つに分類され、体の中で毒性を強めながら変化します。
①有害度低め:スーパーオキシドアニオンラジカル
活性酸素ができた初期段階の状態。
②有害度中位:一重項酸素
紫外線を浴びることによって発生する活性酸素で強い力を持つので要注意。
③有害度中位~高め:過酸化水素
最も毒性の強いヒドロキシラジカルを発生させやすい。白髪染めやヘアカラー、パーマの薬品に使用される。ただし酸化力(老化を促進させる力)は強くない。
④有害度MAX:ヒドロキシラジカル
体の中に取り込まれた過酸化水素が、体内の銅や鉄などと反応して発生し、最も毒性が強い。

白髪染め後、自宅でやらなければならないこと

実は美容室のプロフェッショナルな白髪染めと、ドラッグストアにある市販のものには、それぞれ明確な違いがあります。厚生労働省の取り決めにより、使用が許可されている成分が異なるのです。
それはまさしく「プロが使うのか」「家庭で素人が使うのか」の施術レベルの差。
先に述べた有害度が中度~高めの「過酸化水素」は、髪の毛根にある「毛包(もうほう)」という部分に蓄積されることで、髪を黒くする役割を担うメラノサイトを破壊してしまうと言われています。
白髪染めの「プロフェッショナル用」と「家庭用」で異なる成分は、過酸化水素を揮発できる否か、という大事な要素になります。
家庭で使われる市販の白髪染めには、過酸化水素を揮発させる成分を入れることが許可されていないので、より残りやすいと言えるでしょう。
丁寧にシャンプーしているつもりでも、老化の原因となる成分が、毛包の中のミクロのレベルまでしっかり落とせているか不安ですよね。
頻繁に白髪染めをする方、またカラーやパーマと白髪染めを併用される方は、白髪ケアに対する考え方を早く見直さなければならないということがお分かりいただけたと思います。

とにかく「活性酵素」を減らそう

白髪を加速する「活性酵素」は、一度増えてしまったら戻らないのでしょうか?
実は白髪染めをしたあとは、自宅でのケアがとても重要になってきます。近年では毛根の酸化ストレスと活性酵素を軽減する特許成分が開発されています。
白髪染めをした後にできるケアで、髪の将来が左右されると言っても過言ではありません。白髪が多い女性は、白髪染めをやめることは難しいでしょう。
だからこそ白髪染めのあとは、こうした「白髪の原因」を取り除いていく製品を併用していきましょう。
頭皮に取り込まれた活性酵素を減らさなければ、メラノサイトは日々死滅して、加速度的に白髪が増えていくばかりです。
たとえばエルゴン研究所は50年の歴史を誇り、90カ国以上の美容室で白髪染めと併用してアフターケアをする「GHアンチグレイローション」を提供しています。
この頭皮美容液は、プロの美容師が白髪染めのあとでお客様に施術しているもので、世界中で高い評価を得ています。
毎月のように白髪染めをしていても、きちんと毛包へ必要な成分を与えてあげることで、白髪の加速を食い止めるようアプローチすることができるのです。
頭皮も皮膚です。シャンプーをすれば乾燥し、ヘアカラーをすれば傷みます。
実は恐ろしい、“頭皮のほったらかし”。
いまあなたが使っているシャンプーや、頭皮の美容液には、何が配合されていますか?
まずは日々、ご自身が皮膚から取り込んでいるものが、どういった役割を担っているのか意識してみましょう。

【幸せの美容ルーティン】では美髪を保つための秘訣や、お悩みにそったケアの方法などをミニコラム形式で配信いたします。