抜け毛注意報！あなたの毛根は大丈夫？自分で抜け毛診断

健康な頭皮でも１日約100本も抜ける

髪を洗ったりブラッシングをしたりする際に、抜けすぎではないか！と心配になることがありますよね。でも健康な頭皮環境でも１日におよそ100本も髪が抜けるってご存じでしたか？

100本と聞くととても多いように感じますが、成人の日本人の平均的な毛髪量は約10万本。人によって髪の毛の多い人だと13万本、少ない人だと7万本と、個人差があります。自然に抜ける100本は10万本の毛髪の0.001%程度なのです。

頭皮にかゆみや湿疹がある、乾燥してフケが出やすい。これらに当てはまる方は抜け毛が起こりやすくなっているサインかもしれません。まずはあなたの今の頭皮の状況を知ることが大切ですね。

なぜ抜けるのが自然なの？

一度生えた髪の毛は永遠に生え続けるわけではありません。髪の毛が生えて、自然に抜け落ち、再び生えてくるのを繰り返します。これを毛周期やヘアサイクルと呼びます。毛周期は毛髪一本一本異なりますが、一般的に男性で35年、女性で46年と少し長いのが特徴で、以下の３つの段階があります。

成長期

髪が成長する段階で、毛乳頭のまわりにある毛母細胞が活発に分裂し髪がぐんぐん成長する時期です。頭皮全体を見ると成長期にある髪は全体の約90％前後とされています。個人差はありますが、毛髪は１日に約0.4mm程度成長し、１年で15cmほど成長します。

退行期

毛母細胞と毛乳頭細胞の間で活発に栄養の供給がされていた成長期の後、毛乳頭細胞が毛母細胞から離れることで、髪を生やせ！という指令や毛母細胞の分裂に必要な栄養の供給が弱まり、髪が成長しにくくなる退行期に入ります。髪全体の約1％が退行期にあるとされ、約２週間すると休止期に入ります。

休止期

休止期に入ると髪の成長は完全に止まります。毛乳頭細胞が縮小し、指令や栄養の供給が無くなります。この休止期にある毛髪は全体の10～20％とされ、34か月続いたのち、再び毛乳頭細胞が活性化してくると、新しい毛が古い毛を押し出すように発生し、古い毛が自然と脱毛します。

ヘアサイクルの乱れが抜け毛を促進

毛母細胞が活発に分裂し成長を促すためには頭皮の健康状態がカギです。土台となる頭皮に異常があるとヘアサイクルが乱れ、正常なステップをふまずに成長期の途中で抜けてしまったりすることがあります。

頭皮に育毛に必要な栄養が不足していたり、ストレスによるホルモンバランスの乱れ、睡眠不足、血行不良など様々な原因が考えられます。

「毛根の形に注目！」抜け毛をセルフチェックしてみよう

ブラッシングの後、ブラシについた毛髪の毛根部分をチェックしてみましょう。以下のどれかに該当する場合は生活習慣の見直しや、ストレスを溜めない心がけが必要です。

【〇】 正常な毛根の例

毛根の部分がマッチ棒のように膨らみ、毛が太くてハリがある状態です。もし毛根が白っぽくなっていても心配はいりません。髪の毛を黒くするためのメラニン色素が毛根から毛髪に向かって吸収されつくした状態で、寿命ギリギリまで成長したということになります。また、毛根鞘 （もうこんしょう）という透明の膜が毛根のまわりに付いていることもあります。これは頭皮と毛根を接着している組織なので心配は不要です。

【×】毛根が黒い

髪の毛を黒くするための色素を供給する細胞が寿命を迎える前に、毛根に残った状態で抜けているということを意味します。この毛髪はまだ成長段階にある髪の毛が何らかの原因で抜けてしまったと考えられます。

【×】毛根がない または毛根が極端に細い

薄毛の前兆が考えられる異常脱毛です。頭皮の血行不良や栄養不足、ストレスなどで必要な栄養素が届いていない可能性もあります。

【×】黄色っぽい皮脂が付いている

皮脂の過剰分泌で髪が抜けている状態です。食生活の改善が必要であるとともに、皮脂をちゃんと落とせていない可能性がありますので、洗い方やシャンプー選びも見直してみましょう。

【×】先が細く尖っている

過度なストレスやダイエットなどが原因で急激に髪の成長が止まり抜けてしまった状態です。この状態も薄毛の前兆と考えられます。

頭皮の健康診断も欠かさずに

抜け毛を見る度に一喜一憂することはありませんが、時々毛根の状態をチェックしてあげることで、頭皮の健康診断にもなります。特に頭皮や年齢やストレス、生活習慣、紫外線の影響を受けやすいため、お肌と同じようにケアしてあげることも大切です。