抜け毛、さらには薄毛といえば、中高年に多い悩みかもしれません。しかし人によっては20代から抜け毛が増えてくることもあります。このコラムでは遺伝的な要因ではない原因で若い年代で抜け毛が起こりやすくなる原因について解説していきたいと思います。

まだ若い20 代なのに抜け毛が起きるのはなぜ？

一番の要因は生活環境の変化にあります。

20 代で抜け毛が増えやすくなる原因①：生活のリズムが変化し乱れやすくなる

20 代といえば、進学や就職をきっかけに親元を離れ一人暮らしを始めることで、食事や睡眠のリズムが不規則になってしまうのは、30 代以上の皆さんでしたら誰しも心当たりがあるでしょう。慣れない環境に順応しようと、生活を正すことは２の次になってしまいますよね。こういったリズムの変化はホルモンバランスや自律神経にも大きく影響し、抜け毛を増やす原因になりやすくなります。

20 代で抜け毛が増えやすくなる原因②：食事の栄養バランスが悪くなる

親元で健康的な食事を規則正しい時間に摂っていたのが 、一人暮らしになることで朝ごはんを食べないようになったり、夜の食事が遅くなる。さらにインスタント食品や炭水化物中心の食生活になりやすくなることで、育毛のための栄養素（タンパク質やビタミン、ミネラル）が不足しがちになるでしょう。
こういった生活環境の変化から起こる食生活の乱れや変化も発毛のプロセスに大きなダメージを与え抜け毛が起こりやすくなる原因になります。

頭皮にかゆみや湿疹がある、乾燥してフケが出やすい。これらに当てはまる方は抜け毛が起こりやすくなる場合もあります。まずはあなたの今の頭皮の状況を知ることが大切ですね。一度髪や頭皮の診断をしてみるとよいでしょう。

20 代で抜け毛が増えやすくなる原因③：精神的なストレスが増える

一方で、社会人として独り立ちすることで精神的なストレスが増えることも抜け毛を増やす原因のひとつです。新しい環境で、新しい上司や同僚に囲まれ大きなストレスを抱えることで、免疫力が低下したり、老化の原因となる体内の活性酸素をさらに増やしてしまうことになります。

20 代が抜け毛予防として心がけるべきこと：生活習慣の改善とストレス発散

社会人として長い道のりを考えると、まだスタートしたばかりの20 代で大きなストレスを抱え続けたり、悪い生活習慣が定着してしまうことこそ将来の抜け毛や薄毛の促進につながってしまいます。「まだ若いから大丈夫！」は禁物。
栄養バランス・睡眠・規則正しい生活リズム・ストレス発散、この全てを同時に実現するのは難しいかもしれません。しかし若いうちから規則正しい生活習慣を心がけ、ストレス発散の機会を積極的に作る努力をすることが大切です。全て完璧でなくてもいい。「 栄養が偏っているな。」と思ったら週末は料理をしてみる。「睡眠不足が溜まってるな。」と思ったら 、今晩は早く寝よう。という小さな心がけの積み重ねが抜け毛予防となります。

30 代の抜け毛はホルモンの影響が顕著に出る

「30 代はお肌の曲がり角」なんてフレーズがありますが。30 代から肌（＝頭皮）の老化現象に加え、ホルモンバランスの影響を受けやすくなります。

30 代男性に多い抜け毛の要因：ホルモンの影響

男性は男性ホルモンであるジヒドロテストステロン。生え際などを中心に薄毛の症状がちらほら見られるなど、AGA（エージーエー Androgenetic Alopecia の略で「男性型脱毛症」のこと）を発症する方が多くなります。
AGAは、ジヒドロテストステロンは男性ホルモンのテストステロンから変化したホルモンが原因となり、髪の毛の成長を抑制し、髪の寿命を短くするという症状です。早くて10 代から発症することもあり、生え際や頭頂部、前頭部などから薄毛の症状が出始めます。こちらのコラムで紹介したヘアサイクルに異常をきたしている可能性のある抜け毛（クリックで表示）があるかどうかをチェックし、AGAの早期発見と治療のために薄毛治療専門クリニックの医師に相談をおすすめします。

30 代女性に多い抜け毛の要因：出産によるホルモンバランスの変化

女性の場合、妊娠や出産、そして育児のストレスによるホルモンバランスの変化が育毛プロセスに大きな影響を与えます。産後の抜け毛についてはこちらのコラム（クリックで表示）詳しく解説しましたが、女性のからだは出産と産後に女性ホルモンのバランスが大きく変化します。産後の抜け毛の増加は、約７割もの方が経験するとも言われています。
妊娠中は女性ホルモンの分泌量が増えることで髪の毛が抜けにくい状態になりますが、出産を終えるとホルモンの分泌量が妊娠する前の状態に戻ることで、一時的に抜け毛が増えてしまうのです。しかも産後は育児のストレスも抱えやすい時期です。産後の抜け毛を長引かせないためにもストレスと上手に付き合う方法をご自身で見つけていくことが大切です。