前回のコラムでは「オーガニック認証とグリーン認証の違い」についてお話しました。世界で唯一ヘアケア製品に特化した国際グリーン認証mother scienceは、一般的なオーガニック製品に対する基準よりもはるかに厳しい基準が定められていますが、その厳しい基準は製品に使用される成分だけではありません。 原材料の生産地、その加工方法、容器や包装に使われる素材まで、製品づくりに一貫して細かなガイドラインが定められています。 イタリアにあるeLGONの自社工場は、世界でもトップレベルの徹底した品質管理体制を維持し、ISO22716_※1やISO90001_※2など厳しい安全・品質管理の国際認証機関の審査をクリアしています。

※1 化粧品の製造に関する品質・安全性に関する国際規格 ※2 品質マネジメントシステムに関する国際規格

地球の未来を守るための環境への尊重

eLGONブランドのイマジェアシリーズはその成分の元となる環境への尊重も厳格に守られています。

水路を守るために

海洋、海、湖、川に生息する水生生物を化粧品の汚染から守るために、一般的な化粧品に使用されるプラスチックマイクロスフェアー_※１で作られた全ての合成皮膚剥離剤_※2を使用しません

※1 環境汚染に影響のあるミクロン単位の粒径の高分子微粒子 ※2 主に肌の角質を落とし滑らかにする目的で使用される化学薬品

大気を守るために

一般的なスプレー缶には、オゾン層破壊の原因のひとつとなるエアゾールが噴射剤ガスとして使用されています。イマジェアシリーズはエアゾールを一切使用していません。

持続可能なヤシ油のために

ヤシ油生産の背景に長年あった熱帯雨林や生物多様性の消失、劣悪な労働環境の問題を改善すべく設立された「持続可能なヤシ油に関する会議RSPO」_※によって、環境および社会問題の管理が行われています。イマジェアシリーズは、このRSPOが認定するヤシ油のみを使用しています。

※持続可能なヤシ油に関する会議　RSPOはRoundtable on Sustainable Palm Oilの略式名称

美しい地球のためのパッケージング

eLGONでは土壌の持続可能性と環境保護、そして社会的責任に真摯に取り組んでいます。 イマジェアシリーズの全ての包装資材はリサイクル可能なものを、そして廃棄物を回避し、環境への影響を最小限に抑えるための材料や量が使われています。

さらに環境へ不可をかけるPVC（ポリ塩化ビニルというプラスチック素材の一種）や塩素プラスチック、木材の使用は禁止されています。

天然わらのプラスチック

eLGONが提供するヘアカラー剤を混ぜるボウルやブラシ、コームといったプラスチック製品には、再生可能なわらの廃棄物をポリエチレン樹脂に配合し、環境汚染の減少を助けます。

さとうきびバイオベースのポリエチレン

石油由来ではなく再生可能な原料であるサトウキビから得られる素材を使用します。CO2排出量を減らし、容器そのもの性能も損なわないのが特徴です。使用される樹脂は国際的な環境認証であるBonsucro（ボンスクロ）認証を取得したものに限定されます。

100%リサイクルPETのボトル

リサイクルPETを使用することで可能な限り環境を保護するためのボトルを作ります。

包装紙

包装紙は持続可能な森林の利用と保護を目的としてFSC認証を受けた森林から収穫された木材から作られます。

※　FSC認証＝森林管理協議会 Forest Stewardship Councilは、責任ある森林管理を世界に普及させることを目的に設立

アルミニウム

100％リサイクル可能なアルミニウムを使用。製品を酸化による変質から守りながら、同時に環境を保護します。

持続可能な未来のための取り組み

国際グリーン認証mother scienceに基づき、エルゴン・グリーンの哲学によって製品は作られます。eLGONは、イタリア・ミラノでの誕生以来５０年に渡る歴史の中で、グリーン・コスメティックブランドの先駆け的な存在として、サステナビリティや環境保護に長年取り組んでまいりました。

フェアトレード原料の使用

原材料を安く調達するために、しばしば発展途上国の原料の生産者は過酷な労働環境や生活環境を強いられています。フェアトレード(Fairtrade＝公正な貿易)とは、貧困のない公正な社会づくりのために、社会的に弱い立場にある途上国の生産者と、経済的にも社会的にも強い立場にある先進国の消費者が対等な立場で取引を行うことを意味します。
エルゴンでは持続可能なものづくりの一環として、製品の成分だけでなく、その原料そのものを生み出す生産者との公平な取引を行っています。

アフリカの女性人道支援活動をサポート

アフリカ・エシエラレオネの地に、貧困に苦しむ女性のための職業訓練学校を2004年に設立し、教育と知識こそがよりよい未来への鍵となると考え、『Share the Future』をモットーに慈善事業を行ってまいりました。

数多くの女性たち、母親たちにカシューナッツ栽培などのエルゴン製品に使用される原料の栽培や自然に対する知識を広める活動が実り、アフリカの地では、２０１９年には１５００世帯以上もの家族が自立を果たして生活の糧を得られるようになりました。
単なる寄付にとどまらず、より深い次元で社会の根底から貧困地帯を援助することが、化粧品をつくるという私たちの商業活動に大きな意味を与えています。

持続可能な未来のための エルゴンの森

eLGONの製品の売上の一部はケニアでの植樹活動に還元されます。環境負荷の少ない化粧品を作ること、そして未来に貢献すべく「エルゴンの森」を地域のみなさんと一緒に育てています。
消費者が製品を購入することで、自らの木を遠隔地に植樹することができるtreedomの支援活動のもと、エルゴン製品を通して日本の皆さんが持続可能な未来のための活動に参加することができます。これがエルゴンの目指すサステナビリティです。

treedomプロジェクトは2010年イタリアで設立され、これまで主にアフリカや中南米を含む世界10か国以上の2万5千人以上の農家を支援し、40万本以上の植樹を行ってきました。H&MやNespresso、TOYOTAなど世界をリードする企業がエルゴンとともに支援に参加しています。エルゴンはコスメティックブランドとして世界で初めてtreedomに加わりました。

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