「SDGs(エスディージーズ)」とは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年9月に国連で開かれたサミットの中で世界各国のリーダーによって決められた、国際社会共通の17個の目標を意味します。 この17の目標は環境保護だけでなく、人権や貧困、食育など一人ひとりが意識して取り組むべき課題が盛り込まれ、モノを製造する企業は製造する責任として、モノを消費する私たちは使う責任として、持続可能な未来づくりの一端を担う目標が掲げられています。 このSDGs運動は今日本の地方自治体へも浸透しつつあり、「テレビやインターネットの中だけの話」ではなく、私たちの身近な課題として広まってきているのです。
ここ最近ではサスティナブルという言葉をよく耳にするようになりました。「サスティナブルファッション」に「サスティナブルフード」、サスティナブル(=持続可能な)製品はコスメにも「サスティナブルコスメ」として浸透してきています。
そこで気になる持続可能性を謳った「サスティナブルコスメ」とはいったいどんなコスメを指すのでしょうか。このコラムでは今注目されるサスティナブルコスメについて掘り下げたいと思います。
このコラムの内容(もくじ)
サスティナブルコスメとはどんなコスメ?
「サスティナブルコスメ」や「エシカルコスメ」などと呼ばれ、製品を製造する過程や運搬する過程で環境のことを配慮した製品を指します。「サスティナブルコスメ」においてはサスティナブル(=持続可能な)環境を目指すために、人や動物、自然に悪影響を与えない原材料、そして原材料を生産する農家の貧困問題改善に取り組むトレード(フェアトレード)によるもの、さらには包装資材などパッケージに使用される素材も環境に負荷を与えないものであるなど、一般的にSDGs(持続可能な開発目標)が掲げる目標を配慮して製造されたコスメを指します。
SDGs(エスディージーズ)は世界中で取り組む目標
「SDGs(エスディージーズ)」とは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年9月に国連で開かれたサミットの中で世界各国のリーダーによって決められた、国際社会共通の17個の目標を意味します。
この17の目標は環境保護だけでなく、人権や貧困、食育など一人ひとりが意識して取り組むべき課題が盛り込まれ、モノを製造する企業は製造する責任として、モノを消費する私たちは使う責任として、持続可能な未来づくりの一端を担う目標が掲げられています。
このSDGs運動は今日本の地方自治体へも浸透しつつあり、「テレビやインターネットの中だけの話」ではなく、私たちの身近な課題として広まってきているのです。
内閣官房 まち・ひと・しごと創生本部事務局の2020年9月の調査では、91.1%の自治体がSDGsに非常に関心があるまたは関心がある。と回答しており、今後地域のまちづくりからもSDGsがより身近なものになっていくでしょう。
内閣官房 まち・ひと・しごと創生本部事務局の2020年9月の調査サスティナブルコスメとオーガニックコスメの違い
オーガニックコスメも農薬や有害な化学物質を含まない、人にも環境にも優しいコスメだと認識されている方が多いと思います。
しかしサスティナブルコスメと大きく異なるのは、一般的にオーガニックコスメはその原材料や成分において、認定機関が認めた基準であることに対し、サスティナブルコスメは、原材料だけでなく、その製造過程やパッケージの材料にまで配慮されているという点です。
近い将来、私たちが毎朝起きて気持ちの良い日差しを浴びたり、窓から入る清々しい風を感じ、道端の気取らない花や木々たちに触れる、こんな日常の風景が手に入りにくくなる時代が来るかもしれません。
そんな今ある最も普通な環境を、未来も持続させるために、今私たち一人ひとりのチョイスが見直されるべきなのです。
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サスティナブルやオーガニックを謳う製品の中の落とし穴
そんなサスティナブルな選択をしようと考えている私たちの前には、悲しい現実もあります。
*グリーンウォッシング:グリーン(=環境に配慮した)とホワイトウォッシング(=ごまかしたり、うわべを取り繕う)を合わせた造語で、主に企業活動に使われる。もしサスティナブルな製品だと思い購入した製品が、そうでなかったらショックですよね。1970年代にエコロジーが叫ばれだして以来、うわべだけ環境保護に熱心にみせるような「グリーンウォッシング*」という、本来のサスティナブルとは相反する製品や企業が存在します。
今やSDGsやサスティナブルという言葉は企業の販売戦略の中心となりつつあります。環境に対して意識したモノづくりをアピールすることは大切。しかし企業のイメージ戦略としてサスティナブルを利用するのはとても残念なことですよね。 例えば2009年にヨーロッパの大手ファストフードブランドがロゴの色を赤から黄色と緑に変更したり、アメリカの大手日用品メーカーが「環境にも赤ちゃんにも優しいピュアなおむつ」と謳いつつも、おむつの内側は石油化学製品を使っていたりなど、グリーンウォッシングは世界中で起こっています。
【意外と知られていない「オーガニックコスメ」の基準】を読む
そのコスメ、本当にサスティナブルですか? 見分ける方法とは
企業や団体の持続可能な活動のコンサルティングを行う英国Futerra社は2009年にグリーンウォッシングの定義や見つけ方などを発行しました。その中には「グリーンウォッシングの10のサイン」が掲載されています。ぜひ参考にしてください。
1.あいまいな言葉を使っている(例:エコフレンドリー)
2.開発、販売した企業が裏では悪いことをしている(例:電気効率の良い電球を作っているが、工場からは汚染物質が川に垂れ流しされている。)
3.何かを連想させる写真を使っている(例:煙突から花が咲いている合成写真を使い、環境に優しいイメージを訴求)
4.不適切な主張(例:環境に悪い企業活動をしているのに、小規模な環境活動を大々的に主張
5.同業者の中では一番だ、という主張(例:同業者や同じモデルとの比較で、他は全く環境に優しくない中、少しでも優しいことを大きく訴求)
6.信頼できない(例:タバコはそもそも危険なもので、エコだからといって安全にはならないのに「エコフレンドリーなタバコ」と訴え、安心感を打ち出す。)
7.専門用語の羅列(例:広告等に科学者、専門家にしか分からない情報を並べる。)
8.第三者機関を作りだす(例:第三者機関の認証に見せながら、実は自社で作り出した認証ラベルを使っている。)
9.証拠がない
10.にせ、でっちあげの内容
出典:Sustainable Japanのグリーンウォッシングについてこのコラムの続きでは時代をリードするラグジュアリーブランドのエシカルな取り組みやエシカルヘアケアについて解説したいと思います。
このコラムのまとめ